2.洗剤の特徴と効果を学ぼう。

 あなたのおうちには、何種類の洗剤がありますか?

 5本?10本?

 じつは、同じような種類の洗剤を何本も買い揃えている可能性があります。名前や用途が違っても、内容は濃度が違うだけでほとんど同じ…洗剤の種類を知ることで、無駄なお金を節約することができるんですよ。
また、洗剤をかけて拭くだけでなく、ブラッシングをしてみたり、
熱いお湯に洗剤をいれて漬け置きしてみたり、工夫することによって、
洗剤の能力を100%発揮することが出来ます。

 

 洗剤の種類は大きく分けて6種類あります。

 

1.アルカリ性洗剤

2.弱アルカリ性洗剤

3.酸性洗剤

4.中性洗剤

5.漂白剤(塩素系/酸素系)

6.研磨剤(クレンザー)

 

 ひとつづつ解説してゆきましょう。

 

1.アルカリ性洗剤

 アルカリ性洗剤の特徴は、油汚れを強力に落とす力があるところです。ですので、キッチンの油汚れに効くと書いてあるものは、ほとんどがアルカリ洗剤です。油は酸化して酸性になるのでアルカリ性で分解して落とすのが効果的だからです。市販の洗剤では、マジックリンなどがそれにあたります。

 注意点として、家具やキッチンでツヤのあるものにはニスが塗ってあることがあります。これにアルカリ性洗剤を使用すると、ニスは油でできていますので、徐々に油を分解し、繰り返し使用することでニスがはげてしまい、結果として家具のつやをなくしてしまうことがあります。

 アルミ製品なども溶かしてしまうので、長時間放置すると薬品焼けをおこしてしまいます。

例えば、プロはこんな商品を使っていたりします→

 油汚れは、これに限る。

20倍に薄めてもしっかり油を分解してくれる。
注意点は、強力な洗剤なので原液でつかうと素材を傷めます。

必ず10倍以上に水で薄めて使うこと!!


2.弱アルカリ性洗剤

 カベや家具、床や壁など比較的油分の少ない汚れに適応している洗剤です。市販の洗剤では、カンタンマイペットなどがそれにあたります。

 他にもガラス用洗剤も弱アルカリ性洗剤です。

 弱アルカリ性洗剤の特徴は、素材をあまり傷めることなく汚れを分解する力が強いことです。お部屋のいろいろな汚れに対応できるので万能な洗剤だといえるでしょう。ただ、頑固な油汚れに対応することが出来ません。

例えば、プロはこんな商品を使っていたりします→

松の樹液100%の洗剤。

洗剤だけど、シャンプーしたり、体を洗ったり、手を洗ったりとっても体に優しい。ペットショップでは、ペットのシャンプーに使われていたり。なのに、お掃除にも使えちゃう。万能商品。
 清掃では、水で10倍程度に薄めてスプレーします。


3.酸性洗剤

 トイレの尿よごれなどの石のように硬い汚れに効果があります。そのほかにも鏡のウロコ状のよごれや、お風呂やキッチンの白い結晶のような汚れを強力に分解してくれます。市販の洗剤では、サンポールなどがそれにあたります。

 注意点として、鉄やステンレスを酸でとかしてしまうので、蛇口などを洗うときには、十分にうすめて使用して、早めにお水で流してあげましょう。

例えば、プロはこんな商品を使っていたりします→

酸性洗剤の弱点は、金属を溶かしてしまうこと。

薬品焼けを起こさないのがこの商品です。

名前の通り、ぬりっぱなしで、30分ほど放置したあとこすってから洗い流せばピッカピカになります。(お風呂の石鹸かすなど)

酸で手が荒れるのでゴム手袋必須です。


4.中性洗剤

 主に界面活性剤の力で汚れをおとす洗剤です。界面活性剤とは、簡単に言うと油とお水は反発しあうものですが、界面活性剤を使用すると水と油が反発しなくなり、油が水に溶けた状態になります。ですので、脂分をうまく水で洗い流すことができます。市販の洗剤では、バスマジックリンや食器洗い洗剤などがそれにあたります。

 中性なので素材を傷めることなく、また、身体への影響も少ないので肌荒れの心配がすくないです。

 プロは、窓の洗浄に使うことがありますが、それ以外ではあまり使いません。

 

 

5.漂白剤

 塩素系と酸素系と二つの種類があります。塩素系漂白剤は、塩素の強力な漂白作用により、カビなどの微生物を分解することができます。キッチンのヌメヌメやお風呂の黒かびなどを強力に分解します。市販の洗剤では、キッチンハイターなどがそれにあたります。

 注意点としては、酸と塩素がまざると、猛毒なガスである塩素ガスが発生し、死に至る危険性があります。絶対に、酸性洗剤やクエン酸などと混ぜないようにしてください。

 酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムを主な成分として、水に溶けると過炭酸水素と炭酸ソーダに解離して、やわらかな漂白効果があります。

 漂白効果が弱いので、色や柄ついている布製品などに使用できます。炭酸ソーダの発砲作用で、汚れを落とす力もあります。

例えば、プロはこんな商品を使っていたりします→

壁に吹きかけてもたれないカビとり剤

特殊な樹脂が作用して、スプレーしてもたれないんです。

たれないから、カビによく作用します。


6.研磨剤

 一般的にはクレンザーと呼ばれ、キッチンの焦げ付き汚れを細かいスクラブで削って落とします。市販の洗剤では、クリームクレンザーやカネヨンがそれにあたります。

 やわらかい傷つきやすい素材を傷める可能性がありますので、光沢のある素材や透明でやわらかい素材などに使用するのは避けてください。

 

 

例えば、プロはこんな商品を使っていたりします→

お風呂の鏡などもこれで落ちます。

ポイントは、まんべんなく塗ってから、20分ほど置いてから、傷のつかない白パッドなどで研磨すること。


大きく分けて以上6つとなります。パッケージに必ず成分表が書いてありますのでよく読んで、同じ効果の洗剤を買わないように注意し、しっかり節約しましょう。

 



※市販されている洗剤で、汚れの落ちないダメな洗剤は少ないです。
ただ、成分と汚れの相性を考えずに使用するとうまく落ちなかったり
充分に効果が出せないことがあります。

洗剤をうまく使う知識をつけると、どんな洗剤でも使いこなせるようになりますよ!